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飛行機内でシートをリクライニングさせる限界は? 上空1万mの小さな領土紛争

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宮田レイシープさん(id:goodbyebluemonday23 )のエントリーで新幹線の座席を倒すのは是か非かのエントリーを読んだ。


結論から言えば前述のエントリーでは座席を倒す事に対してケチをつけるのでは無く、少なくともお願いベースではないだろうか? と言うものだ。

基本的には箱根ヶ崎も同意見ではあるのだが……。

 

これはユーラシア大陸上空で起こった”小さな小さな領土紛争”の記事である。

 

戦場まで何マイル?

イタリア旅行に行った際の飛行機内で、その紛争は勃発した。
旅行の行程を無事に終え、フィウミチーノ空港(レオナルド・ダ・ヴィンチ空港)からヘルシンキ空港で乗り換えを行い、成田への直行便に乗った。

 

1週間程度の長くは無い期間だったがそれなりに充実した旅だった。
ヨーロッパの石畳みをバウンドしながら進む車に酔ったり、ヴェローナの街中をマリオカートの様にぶっ飛ばすタクシーに揺られたり。

(直角のコーナーを、華麗に曲がっていくドライビングテクニックには感動する)

 

そんな万感の思いと共にヘルシンキ空港を飛行機は飛び立った。
次に地に足が着くのは日本の成田空港である。
もうしばらくヨーロッパの土を踏むことも無いだろう、そんなセンチメンタルな気持ちになっていた。

 

飛び立ってから少し時間が経ち、飛行機は安定飛行に移る。
ヘルシンキ空港を夕方に出発し、成田空港に朝方に到着する便なので夕食後は消灯時間となり暗くなる。
「さぁ、寝て下さい」と言わんばかりの状態なので、普段とは違う環境であまり眠くは無いが寝ておかなと時差ボケでひどい事になる。
リクライニングシートをやや倒し、寝ようとしたのだが…。

 

痛てぇ…。 

あの、前のシートが全力でリクライニングされてて、膝に当たってるんですが。

 

ヨーロッパ発の国際線で、座席は当然エコノミーだ。
ファーストクラスは勿論、ビジネスクラスでも下手をすると追加料金だけで、もう一回海外旅行行けそうなくらいの値段が取られるのでたまったものではない。

そんな現代の奴隷船の如きエコノミーで、さらにシートがMAXまでリクライニングされているのでその圧迫感たるや!


周りに何人かいる日本人は皆、リクライニングさせるにしてもやや倒す程度だ。
ただ、箱根ヶ崎の前の席に座っている外国人は、もうMAXまで倒している。
(外国人って言うか、ここでは箱根ヶ崎の方が”外国人”なのだが…)

 

普通でも寝づらいエコノミーで、更に前からシートがリクライニングされて、空間的にも身体的にも圧迫されて、挙句の果てに後ろから盛大なイビキが聞こえてなんかもうこれが前門の虎後門の狼。
ところが既にMAXであろうリクライニングを、ボブは更にグイグイと下げてくる。
あ、ボブって言うのは、箱根ヶ崎の前でシートを倒している外国人の事だ。

金髪でやや太っちょな体形から多分ボブって名前だと思う。ちょっと違っていてもニックネームとかミドルネームとかそんな感じのヤツでボブって言われてるに違いない。

 

耐え難きを耐え、忍び難きを忍び、和を以て貴しとなすのが我らが日本人だ。
多少、膝が痛かろうがまぁ良い。
少々の事は我慢しようじゃないか。
少々の事は。 

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(和を以て貴しとなす、のである!)

 

ただ、それにも限界がある。


あれれー? おかしいなぁ? なんでこのシート倒れないんだろう?? みたいな感じでリクライニングシートをグイグイやってくるんじゃねぇ。

もうリクライニングの限界だってば。

 

それでもボブは定期的にギシギシと更に倒そうとしてくる。

まさか完全に水平にする気ではあるまいな?

 

リクライニングを倒そうとするボブとシートが膝に当たって痛い箱根ヶ崎の攻防は小一時間続いた。

寝なきゃいけないのに寝れない。

膝痛い。

あと、見たい映画も無い。

 

我慢の限界である。

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(男同士、語り合うのに言葉は不要……っ!)

 

とはいう物の 飛行機の屋上には出る訳にもいかない 寛大な心でボブを許し、10時間以上のフライト中、一睡もせずひたすら見たくない映画を見て過ごした。
後にも先にも映画4本をノンストップで見続けたのは初めてである。
(この記録は、今後の生涯に渡って更新したくない)

 

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茶色の瞳に映るもの

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今回の場合、悪いのは誰か?

 

強いて言うなら箱根ヶ崎本人だろう。
リクライニングシートはある程度の所で止まるように設計されているので、その範囲であれば”他のお客様にご迷惑をお掛けしない”常識的なリクライニングと言えそうだ。
一般的な配置で一般的な人間が座って圧殺するようなリクライニングではなかろう。

 

ボブはその常識の範囲でシートを倒した。
それ自体は非難される事ではないと思う。

 

また、同様に箱根ヶ崎も快適にフライトを楽しむ権利を有している。
それがボブのリクライニングによって侵害されたのならば、そこで声を上げて主張すべきだった。
権利と権利がぶつかり合う時、お互の正義がぶつかりあった時には”主張”をするべきだ。

 

特に日本の様に”ほぼ”単一民族国家ならば先の「和を以て貴しとなす」の精神で譲り合いや忖度をしても良いしするべきだろう。
仕事上では、いわゆる”ハイコンテクストの文化”は良くないと思うけど、日常生活ではとても良い文化だと思う。

 

しかし、如何せんここは日本を遠く離れたユーラシア大陸の上空1万m。
日本っていうより、ガッツリ海外だ。
国籍も文化も違う人の間では忖度の精神やハイコンテクストの文化は通じない。

 

河を渡って木立を抜けて

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ならばどうすればよかったのか?
当事者間で解決が難しい場合は第三者に解決を委ねるのが良いと思う。
この場合はCAに状況を説明して、対応してもらうのがスマートだろう。

 

問題なのは、箱根ヶ崎が搭乗している飛行機がANAなどでは無く、FINエアーだと言う事だ。
見た所、日本人のCAは存在し無さそうなので弱り目に祟り目、八方ふさがりである。

ただ、海外に行くと思うのが、致命的なミスになるやり取り以外は意外とジェスチャーでなんとかなる。


言葉って言うのはコミュニケーションの手段の1つでしかないので、補助的にジェスチャーを用いればこちらの意図は通じるだろう。
なんだったら、自分の膝とボブを指さして「ボブがシート、ガーって倒して膝むっちゃ痛いねん」って言えば大丈夫だと思う。
(コミュニケーションに大切なのは自分の意思を何としでも相手に伝える! って言う熱意だと思う)

 

第二次世界大戦で、独ソ戦の天王山となったスターリングラード戦。
史上最大の市街戦と言われるこの戦いでは一つの区画、一つの家、一つの部屋の取り合いになったと言われる。
今回、箱根ヶ崎とボブとの領土紛争は史上最大の市街戦よりも、もっと小さい”ポケットの中の戦争”みたいな物だけどそこでも必要なのはコミュニケーションだと思う。

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(話し合う事が平和への道だ) 

 

権利と権利がぶつかり合った時、力づくで解決したり、一方に我慢を強いるのではなく、お互い話し合いで譲れない部分を意識して主張し合い、譲り合う事が大切なのではないだろうか。
単一文化・単一民族 (って言ってしまうと語弊があるけど) の日本ですら、権利と権利がぶつかり合う時がある。
違う文化圏であればそれはもっと多くなるだろう。

 

ある男性の乗客が「ニー・ディフェンダー」という「アイディア・グッズ」を使って前席のシートをリクラインできないように固定していたのですが、これに前席の女性客が激怒。男性にソーダ水をかけるという事態に発展しました。

引用:米旅客機内の「リクライニング・トラブル」頻発、その原因は? | 冷泉彰彦 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

 

グッズを使ってまでリクラインを阻止する男性客も男性客だが、それに激怒してソーダ水をぶっかける女性客も豪快だ。

 

このトラブルは、男性客に原因があるだろうが、結局は前方の女性客のことをないがしろにして、勝手に自己都合でリクラインの権利を奪ってしまったことにトラブルの主因がある。

例えば、男性客の方で、どうしてもリクラインしてほしくない事情があって、「これこれこういう理由だから、どうかリクラインしないでもらえないだろうか」とお願いしていれば、ソーダ水の女性もソーダ水をぶっかける事態には発展していなかっただろう。

 

新幹線のリクライニングをたおす時、後ろの人に「許可」を得る必要はあるのか? - さようなら、憂鬱な木曜日

 

この例は極端な例かもしれないが、引用部分の後半にもある様にコミュニケーションをお互いに取れば避けられた悲劇だろう。


人が集まればそれだけお互いの権利がぶつかり合う可能性が増える。
その時に「よろしい、ならば戦争だ」とならない様に、コミュニケーションを取る様にしたい。

 

それでは、また。

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