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北陸をパンケーキでいただきます! 金沢で食べる地産地消パンケーキ -石川県金沢市 cafe 多聞-

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色々な所に旅に出かける際に気になる事がある。

名物に”美味い物無し。

その地方独特の”ウリ”だったり、「これが旨いですよ!」と言っている物には大抵美味い物が無いと言う諺だが、はたして本当だろうか?

 

国内外合わせて100ヶ所以上は旅をしてきたが、各地で食べる物は大抵美味しい。

高速道路だ新幹線だと、色々な交通手段は発達しても地元で獲れた物は地元で食うのが一番旨い、と強く思う。

別に他に旨い物があれば別だが、自分の知らない所に行ったのならその土地ならではの物だったり”地物”を食べたくなるのが人情だろう。

観光、とは文字通りその国・土地の「光を観る」行為なので騙されたと思って、食べる物にも”地元かどうか?”は重視したいポイントである。

【2017.02.03 更新】

 古都・金沢

金沢に行った際に一際目を引くのがやはり”金沢駅”とそれに併設された”金沢百番街”だろう。

古都の雰囲気を存分に残しつつ、斬新なデザインの駅はそれ自体が一つの観光名所だと思う。

東京駅のレトロな雰囲気も好きだが、金沢駅のシュッとしたデザインも捨てがたい。

 

ただ、”食”だけだと寂しいので金沢の市街にもちょっとだけ繰り出す。

行った順番は前後するが、現代美術好きは押さえておきたい金沢21世紀美術館。

駅からのコンスタントにバスが出ているのでアクセスは良好である。

 

今まで行った現代美術館が主要駅からアクセスに難儀するのと対照的ではないか。

東京都現代美術館 (都営大江戸線清澄白河駅 徒歩15分くらい)

原美術館 (JR品川駅 徒歩15分くらい)

宇都宮美術館 (JR宇都宮駅より1時間に1~2本のバスに乗って25分)

金沢21世紀美術館 (JR金沢駅よりバスに乗って10分)

 

主要なアクセスは宇都宮美術館と同じバスになるが本数が違う。

バスの本数が少ないと中を見る時間を乗りたいバスに合わせないといけない為、ゆっくりと見れない。

そういう意味では、やたらめったらバスが来る金沢21世紀美術館は非常にありがたい。

 

近江町市場は金沢市の巨大水産市場で北陸の魚介類が集結する市場である。あとカニのプッシュがすごい。

北陸の魚介類は外れが無いと思っているので是非押さえておきたい場所だったがこちらは訪問時期が正月と言う事もあり残念な結果に。

漁師さんも正月休みであろう時期に市場だけやっていても仕方あるまい。

少数の食事処とカニを売っているお店だけが営業していた。

 

今回は残念だったが、平日に来ればすげー事になっていたハズ。

次回に期待、である。

 

とりあえず旅行中は移動時間から眠る瞬間まで全工程楽しみであるが、今回一番楽しみにしたのが”ひがし茶屋街”である。

明治初期からの家屋が残る町並みでとっても”雅”な感じがして趣深い。

第二次世界大戦中、金沢市が空襲を免れた事もあり、まるっと街並みが残っているとの事だ。

 

ひがし茶屋街に行ったのが朝と言う事もあって人通りも少なく、街並みを満喫する事が出来た。

文字通りの”お茶屋さん”や焼き物のお店などあり見ていて非常に楽しくなる。

北陸が米所と言う事もあって日本酒の種類も多く、試飲が出来るのも嬉しい。

 

cafe 多聞

そんなひがし茶屋の一角に”cafe 多聞”の店舗は存在する。

古都の雰囲気と朝で人影がまばらと言う事もあって古民家をリフォームした外観が味わい深い。

箱根ヶ崎がカフェに行く際に大切にしたい事の1つに”雰囲気”がある。

単純に食事の良し悪しだけじゃなくて、お店の雰囲気も含めての空気感を楽しみたい。

 

 コーヒーを一杯飲むのにも自分の好きな感じで飲んだ方が楽しいと思う。

そういう意味では札幌のカフェは雰囲気も含めて最高である。

 

 タレントのMEGUMIさんが店舗の雰囲気やメニューの開発を行って2016年10月にオープンしたお店である。

正面が他のお店では無く、神社と言う事もあって静かだ。

都心でもカフェはあるが、人の往来が多い所よりはちょっと奥まった所の方が静かでカフェの世界観が出るので好きだ。

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 (店内の細かな所まで雰囲気がある)

 

店内は飲食だけでは無く、少数ながら雑貨も取り扱っている。

塩とか売っていたのでちょっと欲しくなる。

タイミング良く、店内は貸し切り状態。

お店の雰囲気を独り占め出来る贅沢な瞬間だ。 

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(奥に小さいながらも見える庭がニクイ)

 

店内はテーブル席のみで入口から見ると奥に庭が見える。

やや暗めの照明の店内から庭を見ると、明るい外がくっきり見えて掛け軸の様に感じるのは言い過ぎか。

小物のクッションの色も落ち着いた紺色で一体感があり良い雰囲気だ。

 

カフェラテも普通のコーヒーカップでは無く、焼き物のカップで出される。

個人的に、綺麗に絵付けされた焼き物よりも武骨な感じのカップの方が良い。

多聞のパンケーキは注文が入ってから調理を開始する為、20分程時間が掛かるとの事だが、人が居ない事もあって非常にゆっくりとお茶を楽しめる。

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(このゴツゴツとした飾り気のないカップが逆に味わい深い)

 

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北陸の地産地消パンケーキ

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五郎島金時のモンブランパンケーキ

モンブラン・・・加賀野菜の代表”五郎島金時”を使った自家製モンブラン。山頂に翻るフラッグの如き、五郎島金時が「地産地消」である事を主張している。素材の味を利用したクリームは甘すぎず、土台のパンケーキに馴染む。

 

 パンケーキ・・・多聞のこだわり、ふわっふわっのパンケーキ。「ふわふわ」では無く「ふわっふわっ」である。注文が入ってからメレンゲを立て、一つ一つ焼いている手間は伊達では無い。何もつけないプレーンな状態でも十分美味しい。

 

バニラ&生クリーム・・・加賀百万石の伝統工芸、金箔が降りかかり見た目も豪華絢爛。金粉自体は目で楽しむ為の物だが、あるとちょっとテンションが上がるのはそれが金だからか。

 

ふわっふわっのモンブランに登頂せよ

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(金沢ではパンケーキまでもが金色(こんじき)に輝いて見える)

 

パンケーキはいくつか食べた事があるが、金箔があるのは始めてだ。

特別味がある訳では無いが、金色のモンブランと相まって非常に見た目に綺麗。

 

モンブランの土台部分となっているパンケーキは3重に積み重なっている重厚な布陣だ。

これはナイフで上手く切らないと倒壊の危険がある。

ケーキを食べ始めた直後に横倒しになる事ほど悲しい事は無いので慎重に一刀両断したい。

 

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……めっちゃ簡単に切れる!

普通のパンケーキであればナイフに引っ張られて、そのまま入刀方向に倒壊するが多聞のパンケーキは違う。

生地が柔らかいのでナイフを入れた部分のみ凹んで切れる。

そのまま三重になった生地を切り取り、モンブランと一緒に食べるとさつまいもの甘味が優しく広がる。

甘味があるものの、素材の味も感じられるので甘すぎる、という事が無い。

ふわふわ、では無く「ふわっふわっ」な生地と相性が良く、食べていると幸せを感じられる。

 

何口かモンブランを食べて、ふと生地だけで食べてみる。

全部食べている時は解からなかったが、生地は生地だけでもほのかな甘みを感じる。

さらに単体で食べる事により、より一層「ふわっふわっ」な生地の食感を楽しむ事が出来る。

これはいくらでも食べられそうだ。

 

お正月と言う時期、金沢の築100年の古民家と言う場所、北陸の素材を生かした地産地消のパンケーキ。

比較的静かな時間帯と言う事もあって、箱根ヶ崎がカフェに求めている「非日常的」な感じを十分満喫する事が出来る。

好きな空間で好きな物を食べられる事が最高に楽しい。

しかも、混雑していないので後を気にする事無くゆっくりと食事が出来る。

正月の朝っぱらから最高の贅沢だ。バチでも当たらんだろうか。

 

それでは、また。

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cafe 多聞