先日、昼食のお店を探した時に見つけた食堂が面白かった話。
昭和通りから一本奥に入った場所に気になる貼り紙を見つけた。
貼り紙自体はあんまり珍しくないけど、設置されている場所がすごい。
「警視庁高速道路交通警察隊」
高速道路交通警察隊の食堂とは……?
【2017.6.28 記事の訂正を修正】
7階食堂のご案内
貼り紙は至って普通。
今週の献立と、その他食堂利用時の諸注意が貼り出されている。
ただ、その奥に「警視庁高速道路交通警察隊」と、官公庁によくある墨文字の木の看板が控えてる。
貼り紙のキャッチーな雰囲気と対照的ではないか。
肉料理中心のA定食、魚料理中心のB定食、ご飯&麺類のC定食と各方面バランスが良い布陣だ。
曜日は違うが鮭のチャンチャン焼や豆ごはん等、チェーンの定食屋ではあまり見かけない通っぽいラインナップである。
特にC定食の木曜日と金曜日の献立が若干被り気味だったりそこはかとなく、いい加減さが漂う。
細かい事はともかく540円と銀座の近隣にしては比較的コストパーフォーマンスに優れているのは流石、官公庁舎か。
入口で食事をする客用のバッヂを借りてエレベーターへ。
注意書きの通りエレベーターは6階までで、その後階段で7階へ。
食事には直接関係無いけど、建物自体年季を感じる作りになっており6階から7階へ階段でアプローチする際も地方の旅館の様な、一種の趣深さを感じる事が出来る。
それだけじゃない。
7階へ移動し、奥へ進むと食堂へ通じる扉があるけど、扉には「ビュッフエ」の文字が。
「ビュッフェ」ではなく「ビュッフエ」な事もそうだが、どー見てもこの雰囲気はビュッフエではないと思う。
「定食屋」とか「食堂」とか……。
(帰りに見たら反対側の扉に「食堂」って書いてありました)
ビュッフエへ
食道内にテーブル席とバーカウンター。
全部で50人程度は着席できそうだ。
食品サンプルがケース内にあるので、ここで今日注文しようとした定食の最終確認が行える。
A・B・C定食+安定のカレーライスと言う組み合わせが優しい。
肉ならこれ、麺類ならこれ、と何を食べようか悩まずに済む。
何かと悩みの多い現代社会、あえて選択肢を絞ってあれこれ悩まない配慮が行き届いている。
配膳室前におぼんを持ってA・B定食とC定食に分かれて待機。
支払いは当然現金払いのみ。
キャッシュ・オン・デリバリーなので事前に用意しておくとスムーズだろう。
月曜日のA定食 とんかつ。
とんかつ・・・若干スマートなとんかつ。薄目でも中身はしっかり「とんかつ」。定番のキャベツとスパゲッティによるささやかな援護が嬉しい。
ごはん・・・大きめのご飯茶碗にどかっと一杯。量が多めなのが心強い。
味噌汁・・・わかめとネギの味噌汁。こちらは可もなく、不可も無く。
小鉢・・・取り忘れた……。
火曜日のC定食 炒飯&ラーメン。
ラーメン・・・出汁はシンプルな醤油ベース。具は野菜とワカメ、ネギ。チャーシューは無いけどその分は小鉢がカバー!
炒飯・・・お店の味と言うよりはお袋の味。こちらも具はシンプルにカマボコ・卵・角切り肉。
小鉢・・・鶏肉の照り焼きソース。厚切りの鶏肉が3枚あって小鉢と言いつつボリュームがある。
何気に配膳口で小鉢が選べるのが良い。
ラーメンの御供に煮卵やひじき、冷ややっこ、ポテトサラダ等種類が多い。
好き嫌いのある人も安心だ。
稀に茶碗蒸しが出る事もあるそうなので、レアな小鉢を見つけたら先んじてゲットしたい。
ひなびた観光地と昭和感
食事も食堂ないもどことなく「ひなびた感」がある。
王道の観光地とかじゃなくて、少し傍流にあるマイナーな観光地の様でもある。
テーブルしかり、インテリアしかり。
昭和感と言っても良いかもしれない。
官公庁舎の食堂と言う事もあるかもしれないけど、どことなくのんびりした空気感があるのだ。
少しだけゆっくり時間が流れていた古き良き昭和の残滓がここにはある気がする。
(昭和に働いたこと無いけど)
なんとなーく、昔は喫煙とかOKで往時はタバコの煙で鬱蒼としてたんだろうなぁと思える。
ランチとかじゃなくて「昼めし」って感じの気取らない食事処、「警視庁高速道路交通警察隊新富分駐所食堂」。
また近くに来た時は食べたいと思う。
それでは、また。
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警視庁高速道路交通警察隊新富分駐所食堂
営業時間:11:00~15:00?
定休日:土・日・祝