日本には47の都道府県が存在する。
その都道府県すべてに良い所があり、それぞれが抱える問題があると思う。
ただ、日本国民が47都道府県に満遍なく住んでいるわけじゃないので、人口の偏りが発生する。
そして、どうしても太平洋側の大都市が人口密集地になってくる。
そうなってくると、注目される県や地味な県が出てきてしまうのが世の常だろう。
東京・大阪に次ぐ、第三の都市・名古屋に隣接しながらイマイチうだつの上がらない岐阜県を特集している 酔狂な 雑誌を見つけた。
【2017.02.25 追記】
DAIKIさん(id:daiki_bassist)さんのブログ紹介して頂けました。
2016年に開催された"d design travel 岐阜"出版イベントの写真も合わせて掲載されています!
「d design travel」で馴染みの土地の新たな魅力を知る - ネコと夜景とビール
岐阜県
岐阜県(ぎふけん)は、日本の中部地方に位置する県。内陸県の一つで、日本の人口重心中央[1]に位置し、その地形は変化に富んでいる。県庁所在地は岐阜市。
日本の真ん中ら辺に位置し、世界遺産にも登録されている白川郷と香川県や大阪府よりも巨大で、東京都に匹敵する面積の飛騨高山を有する県である。
箱根ヶ崎の出身地でもあり、生まれも育ちも岐阜県である。
岐阜県に住んでいる時はそれほど思わなかったが、東京に来て驚いたのは岐阜県の知名度の低さである。
もう壊滅的に低い。
床屋などで、髪の毛を切ってもらっている時に出身地や方言の雑談は定番だと思うが「あれ、岐阜県って広島の近くでしたよね?」とか言われるとガックリくる。
その為、微力ながらも当ブログ"No think!"を挙げて岐阜県を推しているのである。
同じはてなブロガーのA1理論さん(id:A1riron)は長野県の下諏訪を推しており、岐阜県と隣接する県の事なので勝手にシンパシーを感じている。
また、同じ岐阜県のブロガーとしてサンドニさん(id:sandonigifu)も岐阜を中心とした記事を書かれている。
モネの池や柳ケ瀬商店街の散策など、岐阜に行く際は特に読みたい。
あまり関係は無いが、モネの池や柳ケ瀬商店街は岐阜県の下半分・美濃地方に存在している。
一方、箱根ヶ崎の出身地は岐阜県の上半分の飛騨地方である。
かつては美濃の国と飛騨の国で別々の国であった事を思うと、世が世なら敵地である。あまり関係無いが。ええ、昔の事なので気にしませんとも。
◆【参照サイト】
ちなみに岐阜県は魅力的な都道府県ランキングで2016年度は42位と下から数えた方が早いランキングであった。
いくらなんでもあんまりである。
◆【関連記事】
'16年魅力的な都道府県ランキング42位!? とにかく岐阜県を盛り上げたい! No think!的岐阜県の記事まとめ - No think!
ただ、捨てる神あれば拾う”紙”あり。
そんな岐阜県を特集している雑誌が冒頭の「d design travel」である。
d design travel 岐阜
- 作者: D&DEPARTMENT PROJECT
- 出版社/メーカー: D&DEPARTMENT PROJECT
- 発売日: 2016/03/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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これからの世代の人が日本中と交流するには「デザインの目線」が重要になってくる、と言う思いで発刊された”d design travel”は47都道府県をそれぞれ1冊に取材・編集し、発行されている。
(残念ながら岐阜だけの専門誌では無い)
ただ、47都道府県全てををそれぞれ1冊にまとめよう、と言う編集部の気合いの入れ方は尋常では無い。
それは既に、冒頭に記載されている”編集の考え方”からもビシビシ伝わってくる。
編集の考え方。
- 必ず自費でまず利用すること。実際に泊まり、食事し、買って確かめること
- 感動しないものは取り上げないこと。本音で、自分の言葉で書くこと。
- 問題があっても、素晴らしければ、問題を指摘しながら薦めること。
- 取材相手の現行チェックは、事実関係だけにとどめること。
- ロングライフデザインの視点で、長く続くものだけを取り上げること。
- 写真撮影は特殊レンズを使って誇張しない。ありのままを撮ること。
- 取り上げた場所や人とは、発刊後も継続的に交流を持つこと。
デザイン目線を墓標しつつ、土地や人との交流を積極的に行っていく部分が素敵と言うか、ナチュラルな感じがして心地よい。
その他にも取材対象を選定する際の基準が”その土地らしさ”や”その土地の大切なメッセージを伝えている”事などを挙げている。
デザイン目線での観光ガイドと言うのも珍しいけど、ここまで「交流」にこだわった観光ガイドも見た事が無い。
大抵のガイドブックだと「地元農家主催の収穫祭が~~」とかだけど、”d design travel”はもっと地元の人が行く様な、いぶし銀なチョイスをしてくるのがニクイ。
「あー、そこね。はいはいはい、行くよね~」
「あそこの近くに、こんなのあったっけ???」
読んだ後、と言うか読み始めて数ページでとっても後悔した。
なぜ岐阜に居る時に”d design travel”が発刊しなかったのか? そして20数年岐阜にいて俺は何を見ていた……?
(とんだ節穴EYEだぜ)
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岐阜のインプレッション誌
”d design travel”の特徴、と言うか読んでいて面白いのが「広く・浅く」よりも「狭く・深く」が徹底されている事だと思う。
1つの旅館にしても見開き1ページ(実質2ページ)を使って紹介している。
旅館の説明・泊まった感想・なぜ今の形になったのか? など詳しく、説明されている。
文章も機械的な感じでは無く、旅行記の様なナチュラルな文章だ。
ずーっと見たかった「かみなか」がみれた!元遊郭なので趣がある。 #岐阜県縦断の旅 #飛騨高山 #かみなか pic.twitter.com/rCal6fBMMb
— 箱屋の箱根ヶ崎P.N.3@はてなブログ (@pn3pn3) 2017年1月1日
(元遊郭の”かみなか”もしっかり掲載されている)
書きながら今思ったけど、”d design travel”は旅行のガイドブックと言う範囲に収まらない。
編集の考え方に代表される様に、実際に編集者の方が来て・見て・試した感想が1冊に集約されている。
他社のガイドブックも恐らく入念なチェックや、下調べはした上で出版していると思うが、こ こまで徹底している本は見た事が無い。
それは恐らく、他紙が「紹介する」形を取っているのにして”d design travel”は「インプレッション -感想-」を掲載する形をとっているのだと思う。
物事の感想を書く時に領収書を切るのと、自腹にするのとでは見方が違う。
仕事とは言え自腹を切るからには、少なからず”個人目線”が入ってくる。
その個人目線を入れる際の編集部としての統一基準が「編集の考え方」に記されているのだろう。
それは、広告やしがらみに囚われないフラットな目線で、限りなく”個人”に近い目線の様に感じられる。
d design travelで地元の再発見を
初めて行く土地では、
ただ、ありきたりな観光名所じゃなくてもっと地を感じたり、
「あんまり時間は無いけど、日帰りで気軽に観光したい!」
「何度か旅行に行っている場所で、
「いつもの観光じゃなくて、少し変わった場所に行きたい」
そんな時は行きたい場所や地元の”d design travel”を読んでみると新しい発見だったり、
知っている場所が紹介されている時もあるけど、そこは”
「あー、はいはい。やっぱりコレ見たらこんな風に思うよね」
「ここをチョイスする編集部、解かってるねぇ」
それは映画を見終わった後に、
「これは自分好みのB級映画!」
「見ない方がマシ」
「お金をドブに捨てる様な物ってか、
あまりに散々な言われっぷりに「あー、
壮大に話が脱線した。
岐阜県はZ級では無いので悪くない。今はC級でも、
岐阜の魅力的な所は枚挙に暇が無いのである。
昔からある物を訪ねたり、
他の人の目線を通じて綴られる感想、歴史。
そういったものを感じながら、改めて地元の良さを見つけたり、
それでは、また。