環境もあるかもしれないけど、「登山が趣味です」って言うと周りの人にちょっと意外な顔をされる。
登山を趣味にしている人があまり周りに居ない事が原因かもしれないけど、箱根ヶ崎の界隈では登山って言うと体力が必要ですげー装備が必要で……とちょっとハードルが高い趣味に分類されている。
色々なメーカーから千差万別なアイテムが出ているでの上を見れば本格的なプロ仕様の物から下は1~2,000円程度で購入できる物である。
体力的な部分では初心者向けの山として東京都内近郊ではとりあえず高尾山を挙げれば間違い無いと思う。
アクセス・展望・登山した時の達成感がバランスが良く、初めてでも無理なく登れると思う。
(もちろんルートは選ぶ必要があるけど……)
登山暦は5年程度ではあるが登山する際の装備面でのハードルを下げてみたい。
前提条件としてこれから登山を始める場合なので宿泊を伴う遠方の山や山小屋を併用した登山は考えない。
更に登り初めから下山、帰宅までそこそこの時間で終了出来る山に登る事を前提としたい。
山に登ろう!
前提条件をもう少し絞りたい。
登山初心者向け装備はコレだ!的な紹介をWEBで見かけるが、以前からやや過剰な気がしてならない。
いや、勿論登山は自然を相手にするスポーツなので安心安全第一、石橋を叩いて壊す慎重さが必要である。
ただ、ただ思うのだ。
事前に入念に下調べをして天気予報をチェックし高尾山のルートも調べた上で経験者に同行してもらえば結構な装備は軽量化できるのはないかと。
考え方としては雨が降った場合に備えてレインコートが必要 → 降水確率が極めて低い日に、短時間で登山を行う。
濡れて体を冷やす事を避ける意味では結果は同じだと思う。
もちろん、実際に雨が降った場合はどうする? と言う課題は残るが、そこまで来ると程度の問題だと思うので事前に天気予報をチェックする事でカバーしたい。
山の天気は変わり易いとは言うものの高尾山の標高は約600m、劇的に変わり易い訳では無い。
慎重になるのは大切な事だけど、慎重になりすぎて装備が多すぎて「山登るの面倒臭ぇ」ってなるのが一番寂しい。
下記のリストは、ただ闇雲に装備を減らしたのでは無く、事前に”調べられる情報は十分に調べる事によって装備の代用”している感覚だ。
出来るだけ”新しく買う”物を減らす方向で考えて、買うにしても出来るだけ100均などで調達できると良いと思う。
初めて高尾山に上る時に持って行きたい物 12選
- ハイカットスニーカー
- ザック
- 水筒
- 腕時計
- 携帯電話orスマホ
- タオル (2枚あれば便利)
- ティッシュペーパー
- ウェットティッシュ
- 行動(おやつ)
- 昼食(山頂の店で食べる場合は不要)
- レジャーシート(山頂の店で食べる場合は不要)
- ゴミ袋(2~3枚)
1.ハイカットスニーカー
登山の要(かなめ)も要。最重要アイテム。極論するとザック無しで手ぶらで行っても靴だけはしっかりしたい。
(もちろん手ぶらで行くのも良くないけど……)
ルートにもよるけど、高尾山の1号路以外は舗装されていたいので不安定な足場で捻挫などをしない様にスニーカーでもハイカットの物が欲しい。
2.ザック
いわゆるリュックサック。荷物が入って背負えて両手がフリーになる便利なヤツ。
お手軽登山と言っても登山は登山なので、転倒の際に手が使える様にしておきたい。
転倒しない為にも前述のシューズが大切になるのではあるが……。
細々とした持ち物を入れておく為にも、手をふさがない為にもリュックサックでの登山を推奨したい。
たまにボストンバックやトートバッグ、さらにはやコンビニ袋やキャリーケースを持っている人を山頂付近で見かける。
ボストンバッグはともかく、コンビニ袋で登山ってどんだけロックなんだよと思う。キャリーケースに至ってはもはやパンクだと思う。
高尾山は低山とは言え、景色のいい場所からの見た眺めは結構なモノだし、道すがら滝や木漏れ日をスマホで撮影するのも良いと思う。
ただ、それも手がフリーであればこそだと思うで是非リュックサックを。
3.水筒
夏はもちろん、冬も必ず持って行きたい。 大体1リットルが目安に。
夏場は1.5リットルでもいいかもしれない。
当たり前だけど、登山はスポーツなので普段生活している時よりも水分の消費量が増える。
人が生きていくためには、水分が不可欠です。体内の水分量は年代によって変化し、歳を重ねるにつれてその量は減少しますが、成人では体重の60%を占めます。
身体に含まれる水分を体液と呼びますが、体液のおもな成分は水とナトリウム、カリウム、イオン、カルシウムなどの電解質、ブドウ糖、タンパク質、尿酸などの非電解質で構成されています。
体内の水分は、毎日およそ1500~2500mlを失っています。これは運動などで汗を流すことがなくても、尿、便、汗、皮膚、粘膜などから自然と体外に排出しています。失われた体内の水分量を水分補給や食事で補っていると、身体の水分量はバランスを保ち、脱水症になることはありません。しかし、激しい運動や体調不良が原因で大量の水分を失い、水分量のバランスが崩れると脱水症がおこります。
単純に1リットルの水を持って行くのでは無くて出来ればペットボトル2本で麦茶と水、スポーツドリンクと水、と分けて持って行きたい。
個人的にはスポーツドリンクでもあまり甘い物は、糖分が多く含まれていて逆に喉が渇くので注意したい。
高尾山は山頂には自販機が設置されているので山頂まで来れば水分の補給は可能だが、道中ではそれも出来ない。
食料はともかく水分は多めにもって行くようにしたい。
4.腕時計
「スマホでええやん!」って思うけど、目を腕に向けるだけで時刻が解かるのは便利。
スマホだとポケットから取り出す → ロック解除 → 時刻確認、となるけど、腕時計はいきなり時刻の確認が出来る。
高尾山は朝8~10時くらいから登り始めれば大抵は明るい内に下山して来られると思う。
ただ、小休止の時や山頂での昼食など、意外と登山中は時刻を気にする必要があるので100円均の物でも良いのであった方が良いと思う。
登山中は汗をかく事になるので出来れば腕時計のベルト部分がゴムのスポーツタイプの方が金属アレルギーにもなり難く、時計も痛みにくい。
5.携帯電話orスマホ
あまり使いたくはないけど緊急時の連絡用。それ以外では景色の写真撮影用。
標高約600mの低山ながら、山頂から見える富士山はかなりの迫力だ。
ただ、悲しいかな。スマホのデジタルズームでは山頂からの雄大な富士山の絶景を伝えるにはパワー不足だ。どうしても”遠く”見えてしまう。
余裕があれば、デジタル1眼などを持って行くとすごい写真が撮れるのではないかと素人ながら思う。
天気の具合では江ノ島まで見えるらしい。(大抵霞んでいるけど……)
高尾山は大抵の携帯キャリアの電波が入るので登りながら写真をSNSにシェアする事も可能だ。
全ルートで試した訳ではないけど、一番険しいと思われる6号路と稲荷山ルートで使えたので恐らくどのルートでも使えるはず。
6.タオル(2枚あれば便利)
主に首からかけて汗を拭いたりするのに使う。
2枚あると便利な理由はトイレ等などで使う”お手拭き用”もしくは夏場で大量に汗をかいた場合の予備として。
同じ物2枚でも問題ないけど、首からかけておく方はスポーツタオルの方が便利かもしれない。
たまに登山しているとタオルに「E YAZAWA」とか書いているタオルを首からかけているお姉さんを見かけたりする。
「ロックだねぇ!」とも言えないので「こんにちはー」とすれ違う程度だが、タオルと言えどもパーソナリティーを発揮する重要なアイテムだと思う。
7.ティッシュペーパー&8.ウェットティッシュ
ティッシュペーパーは鼻をかんだり、飲み物をこぼしてしまったりした時など。
ポケットティッシュで2~3袋あると心強い。街で配っている物で全く問題無い。
中のチラシは抜いておいた方がゴミも出ないし「新装開店!出玉の出血大サービス!!」とか書かれたティッシュを使うのは、ちょっと抵抗を感じるのが人情だと思う。
ウェットティッシュは逆に手や汚れた体を拭いたりするのに使う。
子供連れだったりすると口を拭いてあげたり、そうでなくても何か食べる前には手を拭いたりするのに使う。
ティッシュと比べると使用頻度は低いので1~2人で登るのであれば1袋あれば十分だと思う。
9.行動食(おやつ)
登山ではメインの食事の他に食事の間をつなぐ間食として”行動食”がある。
これは歩きながら手軽に食べられるおやつを指す事が多い。
飴やチョコレート、グミやドライフルーツなどが良い。
ただ、高尾山では登山時間も短い上にルートによっては途中の売店で団子などが売っているので不要と言えば不要である。
個人の好みで1つくらい気分転換のアイテムがあっても良いの思う。
10.昼食&11.レジャーシート
思うに登山の醍醐味は山頂での昼食に集約される。
全ては旨い飯を食べる為に存在するのである。(暴論)
高尾山は”そば”が有名なので思い切って途中の店でそばを食べる事にして昼食を持って行かない大胆な方法が取れる。
その他のメニューもあるので多少好き嫌いのある人でも十分に楽しめる。
ただ、折角山に登っているので山頂の好きな場所で食べたい、と言う場合は別途コンビニでおにぎり等を調達する必要がある。
高尾山を登った際に消費されるカロリーは約700~1000kcal。
おにぎり3~5個分に相当するのでしっかり食べて、エネルギー補給をしたい。
高尾山山頂のベンチは埋まっている事が多いのでレジャーシートを持って行くと使える場所の幅が広がる。
あと、100均で売っている折り畳み座布団があるとお尻が痛くないのでもっと楽に過ごせる。
更にバーナー等があると、どこでも温かい食事にありつけるが気軽に買うと後に引けなくなるのでしばらく様子を見て、登山が好きになれそうだったら買ってみると良いと思う。
バーナーで煮たり、焼いたり出来る様になると格段に料理のレパートリーが増える。
バーナーの口の部分がやや高額なだけで、ガス缶自体は数百円で買えるのでランニングコストは低い。
ホームセンターや登山ショップなどで簡単に手に入るので買う前に売り場を覗いてみると良いかもしれない。
12.ゴミ袋(2~3枚)
立つ鳥跡を濁さず。来た時よりも綺麗にして帰りましょう、とは小学校の時の先生の言葉だが本当にそうだと思う。
富士山に登った時も崖の下やルートで無い所に散乱したゴミが目についた。
自然の山に”入らせて頂く”と言う気持ちでせめて自分の出したゴミは持ち帰る様にしたい。
食べ物のゴミの他に汗をかいたタオルなどの汚れ物を入れたい場合も出てくるので2~3枚は持って行った方が良い。
コンビニの袋でも良い。
こちらは本当にコンビニ袋で良いと思うけどそうじゃなくて、なんでこれをメインのザックにして登っていく人が居るんだろう……。絶対使いにくいと思う。
(メインのザックにはならないけど、ゴミ袋としては優秀なコンビニ袋)
荷物を厳選してとにかく手軽に登山を始めよう!
今回紹介したのは始めて登山する場合、と言うか高尾山特化なので他の場所に行く場合はもう少し必要な物が出てくるかもしれない。
ただ、冒頭にも書いた通り”安全を優先する為に装備が多くなって「登山、めんどくせぇ!」”ってなる事が無いように装備を絞ってみた。
レインウェアは優先度が高い装備だけど、高尾山に降水確率の低いタイミングで登るのであれば重くなるし、かさ張るので思い切って不要にした。
その分、前日までしっかり天気予報をチェックし、当日も確認する。
少しでも不安があれば登山を中止する”退く勇気”が必要だと思う。
「山から見える景色、半端ない!」
「頂上で食べる飯が旨い」
「途中の天狗焼きにハマッた」
名物天狗焼! #高尾山 pic.twitter.com/6cFIWP3Xzt
— 箱根ヶ崎P.N.3@箱屋 (@pn3pn3) 2016年11月7日
とか、自分なりに登山の楽しみが見つかれば徐々に装備を充実させていけば良い。
徐々に装備を充実させて”行けなかった場所に行く・出来なかった事が出来る”様になるこの感じ!
ゲームのRPGの様に”コツコツ進んでいく感”が好きな人は絶対ハマる。
百聞は一見にしかず。
ちょっとでも興味があれば、とにかく出来る範囲で一度準備して高尾山に行って見るのが良いと思う。
それでは、また。