静岡県熱海市。
古くから湯治場として栄えた街だけに、名所は多い。
名所は多いにも関わらず、自前で”熱海城”を築城するなど自身の街の充実を図るのに余念が無い街だ。
(っていうか熱海に行くまで、観光用の城とは知らなかった……)
そんな城まで自前で作る熱海にあって、1919年に作られた起雲閣(きうんかく)は築100年近く経つ、熱海市指定の有形文化財だ。
これは「観光の為に作った」とかじゃなくて、歴史ある建物である。
太宰治とかも、ちゃんと泊まっている
その起雲閣の中に休憩室、言い方を変えるなら”サロン”的な部屋があり、そこで抹茶や珈琲を頂く事が出来る。
有料の施設の中と言う性格上、ハイシーズンでも比較的空いており、ゆっくりとする事が出来るのである。
起雲閣
起雲閣(きうんかく)は静岡県熱海市昭和町4-2にある近代建築。熱海市指定有形文化財。1919年(大正8年)に建築。元は実業家根津嘉一郎、農商相・内田信也の別邸であり、所有者が変わった後は旅館として営業していたが、2000年(平成12年)からは熱海市所有の観光施設となっている。
2000年から熱海市所有の建物になってはいるが、逆に言えばそれ以前は宿泊が可能だったとも言える。
由緒ある建物とし、十分すぎる風格のある起雲閣なので、現役時代に泊まってみたかった。
700円で1日乗り放題となる”湯~遊~バス”を利用する場合は「起雲閣西口」で下りれば、5分も掛からずに到着する。
敵か味方か? 車以外で熱海を観光する時に使いたい1日乗り放題「湯~遊~バス」 - 考えはいつだってNo think!
重厚な作りの門構えは流石は”熱海の三大別荘”と言われるだけの事はある。
入口も立派だが、中に入るともっと立派だ。
(草木の緑がまぶしい起雲閣入口付近)
入館料510円を支払って館内に入ると、月並みな言葉ではあるが、大正時代にタイムスリップした様な感覚になる。
建築当時からのガラス窓があったり、ローマ風の浴室があったり当時の雰囲気が味わえる。
更に展示室では旅館として使われていた当時のパンフレットなども見られるので興味深い。
(もう空間全部、素敵すぎ!)
大抵、こういう所に来ると「大正時代の和洋折衷の感じいいなぁ」と”にわか”
大正ファンになる。
部分的に、建築当時から変わらない部分もあり、もしかしたら太宰治もここを通ったのかも? と思うとテンションが上がる。
ぐるりと館内を一周すると丁度、旅館時代はバーだった部屋が喫茶室になっていると案内していたので行ってみた。
室内は20人弱が座れる程度の広さにカウンター席とテーブル席があるが、間隔を開けて配置してあるので、広々とした感じがする。
メニューはシンプルに抹茶と和菓子か、珈琲とクッキーだ。
ただ、飲み物関係は起雲閣ブレンドや熱海紅茶(ロシアンティ風)など充実しており、はっきり言って迷う。
”大正の感じ”に浸るなら抹茶が良いが、起雲閣の名を関した「起雲閣ブレンド」も気になる。
非常に悩むが、両方頼む訳にも行かず、散々悩んで”お抹茶と和菓子”のセットを注文する。
起雲閣ブレンドは次回の楽しみである……。
広告
お抹茶と和菓子
抹茶・・・しっかり抹茶のコクがありつつ、冷たいので飲みやすい。冷たい抹茶は渋みなどが控えめに感じられるので、比較的苦手な人でも安心だ。
和菓子・・・地元商店街にある和菓子屋"丹那屋"謹製の紫芋まんじゅう。味よりもまずはその見た目! 丸いまんじゅうに、うさぎに見えるような絵付けがされているので、凶悪な可愛さを誇る。ちなみに和菓子は月替わりである。
時間を忘れて庭を見ながら
休憩する事を目的に起雲閣に来たわけじゃないけど、思わぬ所でゆっくりする事ができた。
駅前の通りは人でごった返しているけど、駅から少し離れた起雲閣は比較的落ち着いている。
起雲閣の中にある喫茶室なので、室内の調度品も優雅で、綺麗な庭を見ながら抹茶を飲んでいると時間が経つのを忘れてくる。
旅行に出かけると、あっちも見たい・こっちも見たい、とスタンプラリーの様に欲が出てしまう時もあるけど、あえて数か所くらいに絞って、時間の経つのを忘れながらゆっくりするのも良いかもしれない。
それでは、また。
---
起雲閣
営業時間:9:00~17:00(喫茶室は16時LO)
定休日:水曜日(祝日の開館)・年末