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小さな余白と小さなカフェ -大田区 yohak(ヨハク)-

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「奇跡は余白に舞い込む」という言葉がある。

世界を旅する傍ら”いばや通信”を執筆している坂爪圭吾さん(id:ibaya)の言葉である。

(実際は”世界を旅する”などと言う言葉では表現出来ない活動、いや「活躍」をされている方だ)

 

余白。

文字通り、印刷などされていないまっさらな部分だ。

余白がる、と言うとなんとなく埋めなくてはいけない様な気持ちになるのは社会人の悲しい”性”だろうか。

 

埋めなくてはいけない、と言うとプレッシャーだけど「何に使ってもOK」って考えるとちょっと前向きになれる気がする。

一度ネガティブに考えると、そこからぐるぐると負のスパイラルに入って行ってしまうので多少無理矢理にでも前を向いた方が良い。

根っこの部分が多少暗くても、上に延びた枝葉が青々と茂っていれば大丈夫だと思う。

  

映画”風と共に去りぬ”の最後のシーンで「Tomorrow is another day」と言うセリフがある。

直訳すると「明日はまた別の日」と言う意味になるが、映画なので色々な意訳があると思う。

ただ、箱根ヶ崎は”あえて”直訳で「明日はまた別の日」と言う意味を押したい。

今日が終わって、寝れば明日はまた別の日である。

”今日”は終わってしまったが、明日はまだ始まっていない。いわば”余白”がある。

 

そんな不思議な感覚を持つ”余白”という言葉を、店名にしたカフェを見つけた。

 

 --目次-- 

 

余白とカフェ

ドトールやスターバックスがある中、わざわざカフェに足を運ぶのには、そこに一種の非日常があるからだと思う。

チェーン店と違って個人で営業しているカフェは店主の個性が出て、唯一無二のお店に仕上がっている。

そのどれもが、個性的であると同時にお茶を飲みながらゆっくりと寛げる(くつろげる)空間になっていると思う。

 

カフェと余白って似ていると思う。

人生の中に、絶対に必要かと言うとそうでも無いけど、ある事でその他の物事が良く見えたり、より良い人生が送れる。

棚だって、ギュウギュウに物を入れるのでは無くて、空間があった方がスッキリとして見える。

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ちょっと話は脱線するけど、一時話題になった”ミニマリスト”も同じ様な気がする。

ギュウギュウに詰めていたモノを整理して、必要な物だけにする。

スッキリとして見通しを良くする。

余白がある事で、残ったモノがより良く見える。

言葉を変えるなら”映える”のだと思う。

 

カフェもシンプルな空間にする事で、食事や会話に集中出来る。

食事を味わったり、その場に居る人と一緒に心地よい時間を過ごす。

そう言う意味でカフェにいる時間って人生の余白と言い変えられる

 

yohak

都営浅草線の終着駅、西馬込。

駅の周りにはスーパーがあるくらいで後は住宅街だ。

駅から5分ほど歩いた小さな商店街にyohakの店舗が見える。

 

11時を少し過ぎた時間帯だったけど、もう満席で外にも数組の行列が出来ていた。

周りがクリーニング店や郵便局なので急に行列があるとちょっと目立つ。

西馬込で行列が出来るのが珍しいのか、自転車で通る人が物珍しそうに見て行く。

 

店舗の外見はシンプルこの上ない。

シンプルな店舗の横にさらにシンプルなメニューと看板が飾られている。

木枠に店名が入っただけの看板だが、店の外見と合わせて可愛らしく見える。

 

店内は二人掛けのテーブル9組くらいと、至ってこぢんまり。

床もタイル地とアンティーク、と言うか古材で作られたテーブルが相まって、店内もやっぱり可愛い。

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席の配置として、入口から店内奥までの通路が確保されており、その左右にテーブルが配置されている。

店の構造上、自然な配置ではあるけど、中央に余白がある事で圧迫感が無く、広く感じる事が出来る。 

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料理の方はサンドウィッチを中心に、本日のサラダ・グラタンが選べる。

最初はサラダでも良かったけど、並んでる内に腹が減ってきたのでボリュームがある(と思われる)グラタンとサンドウィッチのセットを選ぶ。

グラタンもサラダも頭に”本日の”と着くと言う事は全て日替わりか、一定の期間で変わるメニューなのだろう。

 

この店なら、定番のセット! と言うのも捨てがたいが、この一期一会感もわくわくする。

カフェは非日常空間なので”わくわく感”は大切にしたい。

 

Simple is best

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本日のグラタン

まず注目したいのが、シンプルな外見!

個人的に、あまり外食でグラタンを食べる事は無いがそれでも、たまに食べるグラタンとは違って見た目が超シンプル。

 

見た目からするとマカロニなどは入って居ない様に見える。

そうするとチーズの下には一体に何が……?

好奇心が刺激されずには居れないグラタンである。

ちなみに、めっちゃミートソースの良い香りがするので、このグラタンを前に食べる事をストップするのは非常に困難である。 

 

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サンドウィッチ -ハムと新たまねぎ-

 コンビニで売っている三角形のサンドウィッチを想像していたら、全然違って出鼻をくじかれた。

その気になれば一口で食べられそうな大きさが可愛らしいサンドイッチである。

ちなみにサンドウィッチは今回食べた”ハムと新たまねぎ”の他に”クリームチーズとはちみつ”のサンドウィッチもあり、どちらかを選ぶ事が可能だ。

サラダとグラタンで悩み、サンドウィッチでも更に悩ませる。

どれも魅力的なので、良い意味で”どっちでも良い”ので非常に贅沢な選択だ。

 

見た目シンプル、味しっかり!

熱い物は熱い内に。

まずはグラタンから手を付ける。

食べる前からいい香りはしていたけど、上のチーズを破ってスプーンを入れるとミートソースの香りがより一層強くなる。

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味は香りから感じた通り、ミートソースの濃厚な味がする。

それに加え、大量に入っているたまねぎの甘味が、ミートソースの酸味と合わさって非常に美味しい。

また、隠し味的に降りかかっているハーブが、口に入れる直前に香り、意外と存在感がある。

 

食べると、みじん切りにされた、たまねぎのシャキシャキと言う食感が楽しい。

本当に他の具材などは無く、中身はたまねぎとミートソースのみ。

ただ、単調な味じゃなくて表面のチーズやハーブもしっかりと主張するので食べていて飽きない。

要はめっちゃ旨い。

 

続いてサンドウィッチも食べてみる。

食べてみると、と言うか完全に食べ切る前の段階で既に美味しい。

サンドウィッチのパンがカリカリになっており、食べる時にガリガリっと言いながらかみ切る。

 

名前に”新たまねぎ”と銘打っているだけあり、たまねぎの甘味が半端ない。

やっぱり、たまねぎは”新たま”である。

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また、シソも入っているが、量が絶妙。

たまねぎの甘味を消さない程度で、なおかつパンとたまねぎとハムの味を取り持つような、絶妙な味加減だ。

 

「あー、味の取りまとめ役ってこういうヤツを言うんだろうな」

と納得する事、請け合いである。

シソがある事でより味に一体感が出る。

 

正直、あまりシソは好きでは無かったがこのサンドウィッチには必須である。

いや、無くても十分美味しいと思われるが、合った方が絶対に良い。

要は、こちらもめっちゃ旨い。

 

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(旨い物は正義なのである)

 

生活の中の余白

豪華な内装や特徴的なインテリアがあるわけじゃないけど、一息入れてずっと居たくなる様な、そんなカフェだった。

”itonowa”もそうだけど、 めちゃくちゃシンプルな内装のカフェは”アタリ”が多い。

むしろ悪かった事が無い。

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◆【関連記事】 

浅草のカフェ itonowa 5月のスープはミネストローネ! 気持ちもお腹も満足です - No think! 

 

忙しい日々の生活の中でも”余白”を持っていきたい。

ぎゅうぎゅうに詰め込んだ毎日じゃなくて、ちょっとだけでも余白があると、今持っている物や生活の良さに気付いたり出来ると思う。

 

それでは、また。

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yohak(ヨハク)

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