下町のパン屋さんの最高峰”ペリカン”が2017年8月にカフェをオープンさせた。
ペリカンと言えば、ほのかな甘みを感じる食パンとコッペパン”のみ”を製造しているパン屋で、そのスジではめっちゃ有名である。
当然そのペリカンが運営しているカフェなのでメニューもパンを中心にした物であろう事は想像出来る。
ペリカンのパンが思う存分 (か、どうかは解らないけど) 食べられるとあって期待は非常に高い。
Pelican CAFE
ペリカンカフェは東京メトロ銀座線の田原町駅から徒歩で十数分、ペリカン本店の近くに店舗を構えている。
他の店舗であればペリカンのパンが売り切れた時点でそのメニューは打ち止めかも知れないが、ペリカンカフェは何と言ってもすぐ近くで作っているので、材料の続く限り提供する事が出来るのが心強い。
店の前には日替わりのメニューの看板があり、訪れる度に違う味が楽しめる。
サンドイッチの他にスープやトーストも日替わりで違い物が出るのも嬉しい。
店内はウッディな内装にペリカンのイメージカラーの黄色いラインが入っているのが印象的だ。
行列が出来た時は、店内のノートに名前を書いて待つシステムだ。
一度呼び出されても2時間以内に戻ってきて、再度店員さんに声を掛ければ優先的に入店できる。
ほとんどの人が名前を書いた後は時間つぶしに出かけていたので、目安の時間だけ読み間違えなければ入口に張り付いていなくて良いのが嬉しい。
(※2017年11月2日時点)
天井から吊るされているランプも味わい深く、ちょっとレトロな雰囲気が楽しめる。
また、店の入り口近くにはシンボルの様に大きなオレンジのフードが着いた電灯があるのが良く見える。
店外からでもよく見えるので丁度良い目印になる。
メニューはドリンクとフードと別々。
白と黄色に分けられたメニューも可愛らしいと思う。
ただ、一際異彩を放つのが”牛ホホの赤ワインシチュー”だ。
明らかに他のメメニューより1桁高額なのが気になる。
めちゃくちゃ気にはなるが、今日はペリカンのパンを食べたいのでぐっと我慢である。
(ドリンクとフードをセットで頼むと50円引きしてくれるのが嬉しい)
パンの耳揚げ
サンドイッチを作る際に切り落とすパンの耳が大活躍。
カリッと上がったパンの耳に、カレー粉と砂糖をまぶしたスナック。
カレー粉のピリ辛と、後から来る砂糖の甘さが絶妙で、手が止まらなくなる。
ハムカツサンド
カリッと焼いたトーストに、マスタードとキャベツに挟まれたハムカツが堪らない。
分厚いハムカツと耳までこんがり焼いたトーストが、しっかりとした歯ごたえがあり非常に食べ応えがある。
何気に掛かっているソースが下町チックでノスタルジーを感じらせる。
この気取らないソースの味にほっこりする。
フルーツサンド
ハムカツサンドとは一転、ふんわり食パンとたっぷりクリーム、ごろっとフルーツが優しいサンドイッチ。
クリームは見た目通りぎっしり詰まっており、サンドイッチの隅々までさっぱりとした甘さが楽しめる。
フルーツはおそらく定期的に変わっていると思われるが、クリームの甘さに殺されず爽やかな酸味を感じさせる。
本当に個人的な事だがドラマ版”孤独のグルメ”で主人公の井之頭五郎が食べていたフルーツサンド&コーヒーの組み合わせが良かった。
ドラマの撮影は当然、別の店での事だがフルーツサンドとコーヒーの組み合わせが新鮮でずーっと気になっていた。
一緒に食べてみると、フルーツサンドの甘味をコーヒーが引き立て、コーヒーの味わいはウィンナーコーヒーの様な、酸味が控えめに感じられて美味しい。
ペリカンのパン祭り
パンの老舗メーカーとして、確固たる地位を築いているペリカンだが、そこに胡坐を欠く事無く魅せる、攻めの姿勢に好感が持てる。
パンの中でもシンプルな食パンを中心に、トースト系をメインに据えたカフェはペリカンの良さを最大限に味わえるスタイルだと思う。
ペリカンのパンは個人でも買う事が出来るので、その気になれば「カフェでトーストを食べた後に、本店で食パン&コッペパンを買って帰る」と言う”一人パン祭り”を執り行う事が出来る。
ただし、ペリカン本店のパンは大抵売り切れてしまうのでアポ無しで買う事は非常に困難だ。
電話予約すれば取り置きが可能なので、一人パン祭りを開催する時は入念な準備をしておきたい。
老舗のパンが最高の状態で気軽に食べられるカフェって、有りそうで中々無いのでまた行きたいと思う。
それでは、また。
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ペリカン カフェ
営業時間:8:00~18:00
定休日:日・祝日
パンのペリカン
営業時間:8:00~17:00
定休日:日・祝日