突然ですがお寺、行ってますか?
「そんな線香臭い所なんか行くかよ」って意見もあるかも知れません。
が、今のお寺がすごい事になってます。
お寺が好きな人も嫌いな人も楽しめるイベントがあります。
2017年12月13日に築地本願寺で開催された「法友 -For you-」のテクノ法要が正にそのイベントです。
※このイベントはすでに終了しています
テクノ法要って?
福井県の照恩寺の住職、朝倉さんによるテクノとお経の前代未聞のコラボレーションが”テクノ法要”である。
元々は参拝者の減少やお寺への興味が薄れつつある事に危機感を覚え、自信で何か出来る事は無いかと考えた事がきっかけとの事だ。
そして、数十万円の私財を投じて、自分の経験を生かしたプロジェクションマッピングとテクノを駆使した法要が誕生したのだ。
12月13日 築地本願寺 テクノ法要
12月13日、18時の開場前にも拘わらず築地本願寺の前に既に50人程の行列が出来ていた。
流石に何かと催し物も多いのか、お坊さんの行列を捌くお手並みは慣れた物だ。
誘導される際に「本日はテクノ法要へのご参拝ですか?」と聞かれ、お坊さんの口から”テクノ”と言う言葉が出て違和感が半端ない。
入場後は自由に席に座れるので真ん中やや後方に陣取る。
入口では音楽に合わせて光る”リップルライト”が配られ、腕に装着する。
アナウンスでは「お饅頭の様な物はリップルライトと申しまして、音楽に連動して光ります。この淡い光に心癒されてください」と言われている。
(お饅頭っちゃお饅頭っぽいリップルライト。ご年配の方への配慮が行き届いている)
18時30分から短い法話の後にテクノ法要が始まる。
正面には巨大なスクリーンとサブスクリーンが設置されて、万全の態勢である。
(正面の巨大スクリーンも気になるが、手前のサブスクリーンも気になる)
法要では全部で2遍構成で、前半と後半の曲調や演出が変わっている。
前半の法要は全面スクリーンに築地本願寺の御本尊である”阿弥陀如来”が映し出され、テクノの曲調に合わせ法要が始まる。
阿弥陀如来像の映像は固定されているが、周りの映像はプロジェクションマッピングで動かされ、常に動いている。
もちろん天井にもしっかり映像が映っている。
そしてお饅頭ことリップルライトも光る!光る!
今風のハウスっぽいテクノと言うよりはオーソドックスなテクノの曲調に合わせて、法要が進む。
たまに阿弥陀如来像がネガポジ反転したりする演出も入る。
仏様に対して失礼にならないか見ている方もハラハラする。
そして後半は、中央に阿弥陀如来像が固定されていた前半と比べ、映像に動きがあったり、演出が大きく変化する。
仏画も挿入され、本願寺と言う場所も相まって不思議な感覚に陥っていく。
もう法要中ずっと鳥肌立ちっぱなしだった。
背景に流れているのは”ド”テクノな映像だけに、お経を唱える声も曲の一部の様な感じになっていき、ただただ映像に見入っていた。
(あくまで法要の1シーンである)
(長い様で短い、あっと言う間のテクノ法要である)
テクノ法要に込められた思い
法要の後、この”テクノ法要”を始めた朝倉住職からの法話があった。
特に印象的だった話は、テクノ法要自体は別に新しい物では無い、と言う話だ。
お寺の御本尊やその周りは、なぜ金ピカでド派手なんでしょう?
それは、昔の人は金と蝋燭の光を使って極楽浄土を表現しようとしたんです。
テクノ法要は電気と音楽の力によって極楽浄土を表現しています。
極楽浄土を表現すること自体は1000年も2000年も前から試みられています。
私は”テクノ法要”と言う1つの見方で極楽浄土を表現したに過ぎません。
私はテクノ法要によって物の見方を増やしたいと思います。
見方を変える、ではなく増やすんです。
昨今、テレビで罪を犯した人が報道されると、その人間性や人生そのものを否定する様な放送がされます。
竹を真上から見るとただの円ですが、別の見方をして横から見るとながーい棒状に見えてきます。
こんな風に物の見方には何通りもあって、見方を増やせば物を正しく見る事が出来ます。
罪はその人の1面であって全てではありません。
※朝倉住職の法話より。かなり要約・意訳しています。
築地本願寺 テクノ法要 映像
朝倉住職の公式アカウントに今回使用された映像と同じ物が挙がっていた。
テクノ法要は、実際にお寺で見られる機会が少ないのでyoutubeで、映像だけでも見られうのは嬉しい。
お経の表示はされないが、曲や映像は同じである。
今回の様に不定期でテクノ法要は出張する事も可能なので、また開催される時は行きたいと思う。
なお、テクノ法要に際して今回は写真・動画撮影は全てOK事だった。
「テクノ法要は見る人の喜びを媒介にして広がるので、ご家族・ご友人とこの喜びを共有してください」との事だ。
イベントによっては禁止される場合もあると思うので、撮影時は注意したい。
それでは、また。