タクアンとナス以外は食べる事が大好きな箱根ヶ崎P.N.3 (@pn3pn3)です。
皆さんはとんかつ”て、とんかつ屋で食べてますか?
ファミレスでもお手軽に食べられるますが、やはりそれだけで1つのお店が成り立っている”とんかつ屋”は違います。
一概に「ファミレスvs個人店」などと言うつもりはありません。
ファミレスはファミレスで効率的に、早く、安く食事を提供する事に特化した一つの形なのでどちらが良いか、などと言うのは無粋です。
強いて言うなら、個人店の強烈ににじみ出る”個性”が堪らなく好きです。
「これが俺の料理だ」と言わんばかりの無骨さが個人店の味であり、強味であり醍醐味だと思います。
そんな無骨さを大正10年(1921年)から貫いているのが新宿にある「王ろじ」である。
王ろじ
JR新宿駅から徒歩十数分の裏路地に王ろじは店舗を構えている。
店名の由来は「路地の王さま」との事なので、この時点で店名に偽りは無い。
大通り沿いではないので初めて行く場合は、事前に地図を見ておいた方が良い。
店の前に到着すると、早くも独特の揚げ物の匂いが漂ってきて、強烈に空腹感を覚える。
「んー、そこまで腹減って無いしなぁ。食べれなくも無いけど、でもなぁ…」って言う微妙な腹具合を強制的に空腹MAXまで持っていく揚げ物の匂いは凶器だと思う。
(暖簾と「大正十年」と書かれたプレートが頼もしい王ろじ)
2回目の訪問で、前回は名物のカツカレーこと「とん丼」を食べた。
とん丼はコク深いカレールーと、大きなカツの相性が最高で、非常に食べ応えがあった。
今回はその”大きなカツ”をプレーンな状態で食べてみる事が目的である。
(エビフライセットも気になるが、今回はとんかつセットなのである!)
とんかつセット
肉感満点の形が特徴的な王ろじとんかつ。
更にそれをサポートするとん汁とごはんの存在が光る。これぞ日本の定食!
肉感満点のとんかつ・名わき役のとん汁
まず目を引くのが、やっぱりメインとんかつ。
ジューシーな揚げ具合と、衣のサクサク加減が絶妙。
1本と言わず2本くらい簡単に食べてしまいたい気持ちになる。
(輪切りになっているが、そのジューシーさは半端では無い)
更にとんかつの陰に隠れているが、とん汁とごはんの存在が光る。
とん汁は注文を受けてから玉ねぎとベーコンを炒めて作るのだが、その味加減たるや!
玉ねぎはともかく、ベーコン???
と思うかも知れないが、ベーコンの油がとん汁に染み出して、最高のダシになっている。
油っぽとん汁ってなんやねん、と思うけど実際に旨いのだから仕方無い。
そしてとんかつと、とん汁をまとめて応援するご飯。
やっぱり日本の定食にはご飯が欠かせないと思う。
濃いめの特性ソースを掛けたとんかつを食べて、ご飯を一口。とん汁をすすって更にご飯を一口。
「あー日本に生まれて良かったなぁ」と幸せを噛みしめられる。
(ちなみにご飯は1回なら無料でおかわりが可能だ)
特徴的なとんかつの形、独特のベーコンの存在が絶妙な味のとん汁。
いずれもファミレスには無い強烈な個性だ。
ただ、それらがマイナスの方向では無く全てプラスの方向に向いているので、何度でも訪れたくなるお店になってる。
大正10年から今日まで続いているのは伊達では無い。
次に来た時は、未食であるエビフライセットを食べてみたいと思う。
それでは、また。
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王ろじ
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