最近、お寺に行っていますか? もしくは音楽プレーヤー以外で音楽を聴いていますか?
片方でも、もしかしたら両方とも「いいえ」な人は、両方とも一網打尽に出来ます。
福井県の照恩寺の住職、朝倉さんは法要や参拝者が減少の一途を辿っている事に危機感を抱いていました。
熱心な参拝者はお年寄りが多く、若者の参拝はごく少数。
また、全国的にも若年層の参拝者は減少傾向にあると言う。
そんな状況に一石を投じるべく朝倉さんが、自身の経験を生かして始めたのがお寺と音楽の前代未聞のコラボレーション”テクノ法要”である。
【このイベントは2017年12月13日に終了しました】
テクノ×お寺=テクノ法要!?
元々テクノ自体は明確な歌詞が無い曲も多いが、そんな曲調にお経がリズミカルに唱えられ、えも言われる雰囲気を醸し出している。
また、音楽だけじゃなく、照恩寺ではプロジェクションマッピングも併用する事で仏教の”極楽浄土”を表している。
(淡い照明と音楽が極楽浄土を表現する)
今の段階で発表されている曲 (と、言って良いのか解らないが) は中田ヤスタカに代表されるテクノPOPやハウスっぽい音楽と言うよりはケン・イシイの様な押さえた感じの曲が多いと感じる。
一度聞いただけでは解らないが、よーく聞いてみるとちゃんと読経されている。
(音楽にシンクロして周りの照明も変わるのである)
(曲によって演出を変え、序盤は押さえた演出)
(逆に、サビの部分では一気に派手な演出!)
百聞は一見にしかず。
youtubuにテクノ法要の動画が多数挙がっている。
曲もさることながら、シンクロして映されるプロジェクションマッピングは、釈迦如来を色とりどりに演出し、周りの照明も相まって幻想的な空間になっている。
お寺の新しいカタチ
寺とコンビニではどちらの数か多い? なんて記事も読んだ事があるが、心の拠り所としてお寺、またはそれに準ずる場所は必要だと思う。
亡くなった家族や親族を思う場所や、なんとなくそこに行くと背筋が伸びるような、そんな場所があっても良いと思う。
ただ、お寺も宗教”法人”である以上、一定の収入がなければ存続していく事が難しいのも事実だ。
今の時代に即した宗教とは何か? 今の時代にお寺が存在する意味とは?
そんな事を思ってしまう。
反面、もっと気軽にぶらりと立ち寄れる様な、公園の様なそんな場所でもいい。
”宗教”って言うとなんとなく堅苦しい様な、そして怪しげなイメージがあるけど、実際は”一つの生き方の提案”であり、考え方だと思う。
姿や形を変え、1000年以上続いてきた思想の懐の深さは半端では無い。
世の中には”奇祭”と言われる祭りが有ったり、歴史の教科書にもあった”ええじゃないか”の踊念仏なんかもある。
大切な事は様式を守る事じゃなく、時代の形に合わせて変化しながらも、お寺本来の目的を見失わない事だ。
仏教自体、「あいつの事気に食わないから俺、新しい宗派つくるわwww」とか結構いい加減な感じで宗派が増えたり減ったりしている。
”宗教”と言う硬苦しい響きと対照的な、そんなテキトーなノリが仏教のラブリーな所である。
それはともかく、音楽と仏教の新しい試み、テクノ法要。
頻繁に都内で開催されるものでは無いので、この機会に極楽浄土を括目して見たい。
それでは、また。
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築地 本願寺
参拝時間:4月~9月:6:00~17:00 / 10月~3月:6:00~17:00
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