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帰るギリギリまで、と言うか帰りながらでも北陸を満喫するなら駅弁! -北陸新幹線 駅弁-

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旅の始まりがあれば終わりがある。

終わらない旅は無いのである。

年末から年明けにかけて岐阜県縦断の旅と称し、数泊の旅に出かけた。

 

旅行と言うと自宅→目的地→自宅と言うイメージだけど、今回は数か所の目的地を渡り歩くスタイルだったのでより”旅”と言うイメージになる。

東海道新幹線で東京を出発し、名古屋にて中央線に乗り換える。その後、中津川にて車に乗り換え、下呂へ。

さらにそこから飛騨高山へ行き、高速バスにて更に北上し白川郷経由で金沢へ。

 

そして金沢では21世紀美術館やひがし茶屋街など素晴らしい場所を見る事が出来た。

すぐに行く事は難しけど、また必ず訪れたくなる場所だ。

 

 

 

そして、今回の旅の最後の目的が北陸新幹線への乗車である。

鉄道大好き!人間、と言う訳ではないけど金沢まで来たら白と青の2色を基調とし、そこに金箔を思わせる落ち着いたゴールドのラインが入った北陸新幹線へ乗ってみたいのが人情だろう。

 16時30分 金沢駅

この時間帯の金沢駅の構内は、同じく東京方面へ帰るであろう人でごった返している。

散々お世話になった(と言っても1泊だけど)金沢百番街も、お土産を買う人で文字通り溢れかえっている。

 

この日は朝昼食兼用で”cafe 多聞”で中途半端な時間にパンケーキを食べた為、実質1食しか食べていない。

流石に今回の旅で色々と食べたので少しセーブしないと、と思ってパンケーキを朝昼兼用に食べたのが裏目に出て腹が減っている。

ただ、北陸新幹線に乗るに当たって楽しみにしている事がある。

 

初めての車両に乗る事も勿論楽しみであるが、最大の楽しみは”駅弁”である。

どうせなら現地の店で食事でも、と思っていたが幸いな事に金沢駅構内で十二分に堪能する事が出来た。

こうなれば後は帰るギリギリまで、と言うか帰る道すがらでも北陸を満喫してやりたい。

 

以前、北海道旅行に行った際、晩飯を食べる時間が無く”空弁”を買って機内で食べたが非常に美味しかった。

弁当なんかどこでも食えるわ、と思っていた以前の自分をぶん殴ってやりたい。

地元の会社が地元の食材を使って精魂込めて丁寧に仕上げたお弁当は、旅の締めくくりに食べる事こそ相応しいと思う。

まさに”旅情”であろう。

 

そう言いつつも、金沢を1000%楽しみたいテンションで夜7時くらいの”かがやき”を予約してしまった為あと数時間は待機するしかない。

誤植では無く本当に千パーセントくらい楽しんでやる気概で来たのだ。

あまり早くに駅弁を買うのもアレなのでしばらくお茶をしながら待つ。

 

金沢百番街 あんと

出発の時刻まで程よい時間になったので、金沢百番街にて家路の友となる駅弁を買いに行く。

金沢百番街は到着した時から帰る時まで本当にお世話になった。

ついでに自分土産や帰りの駅弁まで調達できてしまうので金沢における”ゆりかごから墓場まで”的なキーマンであろう。

 

金沢百番街は大きく分けて三つのフロアに別れており、お土産・グルメの”あんと”と雑貨・カフェの”Rinto”と生活に安心を届けるデイリーゾーンの”くつろぎ館”と構成されている。

あんと→Rinto(りんと)と来たら次も”○○と”と繋げて欲しい所だが何故か最後は”くつろぎ館”らしい。

それはともかく。

 

無数の店舗の中から自分好みの駅弁を見つけなければならないので以外に骨の折れる仕事である。

金沢最後、と言うか今回の旅の〆になる食事だ。

外して最後にがっかりするのは絶対に避けたい。

 

ただ、東京の新幹線のホームで駅弁を買うのと訳が違って”あんと”はめっちゃ広い。

駅弁を売っている店舗は限られているので事前にルートを決めて効率的に回りたい所だ。

下記マップでは右下のあたりが駅弁屋なので集中的に攻めたい。

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(※画像は公式Webサイトより 2017年1月のフロアガイド)

 

駅弁売り場に足を運ぶと北陸の名産・名品を使った駅弁が所狭しと陳列されている。

腹が減っている性でどれも美味しそうに見える。って言うかぶっちゃけなんでもいい気がしてくる。

空腹は冷静な判断力を奪うのである、ここは冷静になって慎重に選びたい。

 

駅弁は大きく分けると陸の物と海の物の2つに分かれている。

繰り返すが腹が減っているので駅弁2つとかでも全然イケると思うが、なんと言うか大の大人が新幹線で駅弁二つ抱えて食べるのもかっこよくないと言うか「粋」じゃない。

ここはバシっとスマートに決めたい。

 

陸ならば能登の雄大な大地が育てた能登牛、能登豚。海ならば北陸の荒々しい波に揉まれて育った海の幸が待っている。

ガッツリ食べたいのなら牛・豚だろう。ただ、個人的には肉は食べたので北陸の海の幸を堪能したい気持ちが大きい。

食欲と言う原生の本能に従うか、のみが持ちえた理性に従うか……。

箱根ヶ崎は難しい判断を迫られる。

 

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北陸新幹線 かがやき

18時51分、無事に北陸新幹線に乗車。

新幹線自体は移動手段としてはポピュラーだが、金沢→東京間は初体験である。

東京・名古屋間とは違った景色が見えると密かにテンションが上がっていたが良く考えれば時刻は19時前。

当然、外は夜の帳が下りているので街の明かり以外は真っ暗である。

(当たり前と言えば当たり前だが、結構ガッカリした)

 

 

外の景色はともかく、北陸新幹線の内部は初めて見るのでちょっとテンションが回復する。

座席のヘッドレストが上下に動いて自分好み高さに調節できたり、スキーや旅行用のキャリーバッグを入れるラックが備え付けられていたりするのが嬉しい。

丁度、そのラックの手前の席だったのでキャリーバッグを預け広々と座席に座る事が出来た。

 

 列車が動き出したらいよいよ晩飯の時間である。

別に決まりがある訳では無いが、駅弁を食べる時は新幹線が動き出してからの方が絶対に楽しいと思う。

散々悩んで結局、陸の海も両方攻める。人間も動物、本能には抗えないのである。

 

 

能登の雄大な大地を一挙に制圧?

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能登牛と能登豚のよくばり焼肉弁当

 能登牛と能登豚と同時に味わえる、文字通りよくばりな弁当。自ら名乗るだけの事はあると言えよう。

弁当を持った時に手に伝わるずっしりとした重量感も空腹の今は頼もしい。

豚と牛を同時に食べ比べるのは焼き肉の時くらいだと思うので、食べ比べが出来るだけでもこの弁当を買う価値はある。

 

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ますのすし

富山県の定番”ますずし”である。岐阜県の飛騨地方では誰かが所用で富山方面に行くと大抵お土産で”ますずし”が来る。

東京では駅弁大会や物産展でないと中々見かけないので北陸方面に来たら押さえておきたい。

押さえておきたいと言えば、ご飯とますを文字通り寿司詰めにし弁当の形態になっても強めの輪ゴムでさらにギュウギュウに詰める熱意が感じられる。

写真では解かりづらいが6個に切られているので手軽に食べられる。醤油が付属で着いているが、何もかけないプレーンな状態で十二分に美味しいので最初はそのまま食べたい。

 

北陸の陸も! 海も!

なんだかんだと言って結局両方買ってしまったが東京に到着するまで約2時間30分。

時間はあるのでゆっくり食べたい。

 

まずはよくばり弁当の能登豚と能登牛を食べる。

豚の方は厚めの肉ながら淡白な味でいくらでも食べられそうだ。豚肉の甘味が楽しめるシンプルな味付けでとっても美味しい。

続いて、牛。こちらはしっかりこってりの味で正に焼肉の味だ。濃い目の味付けにごはんが進む。程よくある脂身が口の中で溶けて非常に贅沢!

 

更に続いて”ますのすし”だ。

一切れ口に入れて噛んだ瞬間に舌にジューシーなますの味が広がる。

「うーん、これこれ」と言うのはまさにこの”ますずし”の為にある言葉だと思う。

サーモンとか別の魚や他の地域の寿司じゃなくて、この味が食べたいと言う所に”どストライク”にピンポイント攻撃。

正に欲しかった物を狙いすましたかのような味についつい、2つ3つと手が伸びてしまう。

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(”ますずし”ピンポイント攻撃のイメージ図)

 

結局、腹ペコな事と豚と牛の波状攻撃、”ますずし”のピンポイント攻撃で金沢から出発した新幹線が富山に着く頃には大体の弁当を食べ終えてしまった。

弁当を2つ買うのは「粋」じゃないとか言いながら結局海も陸も買ってしまった気がするが、よくばり焼肉弁当はともかく”ますずし”はあくまで寿司単品扱い。

いわばサイドメニューであって、弁当を2つ買った事にはならない。

ノーカウントっ…!

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今更だが、家路に着く電車の中で駅弁を食べながら(ほとんど食べちゃったけど)出発した当日から今日までの事を思い出す。

岐阜県縦断の旅として数日間で1000キロ程度を移動してきたけど楽しい思い出ばかりだった。

東京・名古屋・大阪を擁する太平洋側になにかとスポットが当たるが日本海側、また地味ながら岐阜県にも新しい発見はある。

それらを求めてまた旅に出たいと思う。 

 

それでは、また。