Perfumeは今さら説明不要、紅白でもお馴染のテクノポップユニットだ。
女性3人で構成されるユニットながら、歌声にエフェクトが掛けられていたり、最先端の映像技術が使われたり、一貫して未来的なイメージを貫ている。
ただ、Perfumeの曲で「作詞・作曲 中田ヤスタカ(capsule)」とクレジットされている中田ヤスタカを知っている人は少し減ると思う。
J-POPはあまり聞かないけど定期的に新曲が無いか調べたり、イベントに行ったりしている数少ない好きな音楽ユニット、capsuleの魅力と特に注目してほしい初期の曲を紹介したい。
【2017.02.24 記事と文字を修正】
【2017.06.25 リンクを追加】
--目次--
中田ヤスタカ(capsule)
中田 ヤスタカ(なかた ヤスタカ、1980年2月6日 - )は、日本のDJ、音楽プロデューサー、作詞家、作曲家、編曲家。
音楽ユニット・CAPSULEとしてのアーティスト活動のほか、音楽プロデューサーとしてPerfume、きゃりーぱみゅぱみゅなどのアーティストを手がけている。また、国内外のアーティストへのリミックスの提供。映画のサウンドトラック、ニュース番組のテーマ曲、アパレルブランドのコレクション用楽曲などを手がける作曲家としても活動
ああ、きゃりーぱみゅぱみゅでも作詞・作曲やっている人でしょって人はいても「capsule」の部分まで知っている人は割と減る。
個人的にcapsuleは中田ヤスタカの曲の変遷が追いかけらるので非常に面白い。
1997年に東京都でcapsuleを結成[1]。2001年にCDデビュー[2]。
音楽プロデューサーである中田ヤスタカと、ボーカルのこしじまとしこによる音楽ユニット。作曲や演奏、アレンジ、エンジニアリングなどボーカル以外の全てを担当する中田ヤスタカ自らが、ジャケットなどのアート・ワークやデザインも手がけるなどトータル・プロデュースを行っている。
capsuleは結成から15年以上経つが、その時々で中田ヤスタカの音楽に対する興味がストレートに反映されている。
アルバムがリリースされる度にポップスであったりハウスミュージックであったりテクノであったり、結構曲調が変わる。
「あえてそれっぽく仕上げました」とかじゃなくて「今やりたい曲を作ったらこうなった」感じがしてテンションが上がる。
今はともかく少し前までは自分が居るユニットと言う事もあり、色々と「遊び」がし易かったのだと思う。
最近capsuleを知った人もPerfumeとか、きゃりーぱみゅぱみゅしか知らない人にも聞いてほしい初期の曲を紹介したい。
Perfumeやきゃりーぱみゅぱみゅの曲が好きな人なら絶対にハマる。
(今回は初期の曲を紹介したいのであえて表記を以前の小文字表記である「capsule」にしています)
JUMPER
capsule好きなら外せない名曲中の名曲。
その出来は中田ヤスタカ本人をして「この曲は二度と作れない」と言わしめるほど。
ヘッドフォンをして周囲を気にせずガンガン聞きたい曲だ。
PV中に象徴的に扱われる星印のバッテンが可愛い。
中田ヤスタカの話ばかりしているけど、ユニットを組んでいる「こしじまとしこ」のヴォーカルも当然ながら外せない。
もはや歌詞と言うよりエフェクトの一部と化している彼女の声が、機械的な曲と不思議な一体感を出す。
全体的に重低音が効いた曲がこしじまとしこの高音の声と相まって絶対にテンションが上がる。
capsuleのPVとしては珍しくユニット以外の人物が登場する。
曲とシンクロして流れる映像美に酔いしれろ。
Starry Sky
capsuleがテクノポップの方向に舵を切り始めた初期の名曲。
30秒程のイントロ後から短く入るヴォーカルがこれからの曲の盛り上がりを期待させる。
開始90秒位でこしじまとしこの声が短く入るがこの頃の歌はまだ翻訳、と言うかリスニングが可能だ。
歌詞は短いながらもテクノポップのイメージに合っており、抵抗感なく聞く事ができる。
先のJUMPERの様に重低音ズンズンと言う訳ではないけどヴォーカル・曲調共に王道のテクノポップを感じさてくれる。
比較的ヴォーカルの間隔が長い事と曲が合わせやすいのか非公式で吉幾三とBeastiBoysとDaftPunkのRemixが作られている。
非公式と言いつつもクラブイベントでヤスタカ本人が酔った勢いで演奏した事もあるらしいので意外と本人も気に入っているのかもしれない。
こちらもPVも含めて素晴らしい出来栄え。
吉幾三×Capsule×DaftPunk×BeastieBoys StarrySky - IKZOLOGIC Remix
空飛ぶ都市計画
今のcapsulのイメージからちょっと離れている曲その1。
何気にスタジオジブリの劇場用アニメのBGM、と言うか映画自体にセリフや他の曲が無いので映画本体と言っても過言ではない。
曲調はアニメ同様、レトロフューチャーをイメージして作られている。
1960年代の人が想像した未来を上手く曲で表現している事が感じられる。
全体にこしじまとしこのヴォーカルが入っているが、時折入る別の声が宇宙ステーションのアナウンスの様に聞こえる。
また人によっては「ピコピコ」と聞こえる効果音もレトロフューチャー感を出すのに一役買っている。
capsuleのイメージを無理矢理形にするなら鋭角な三角形だと思うが、2005年位の曲は全体的に丸い感じがして、今のcapsuleとのギャップが楽しい。
アニメの映像中の女の子がちょっとこしじまとしこっぽいの偶然の一致か?
グライダー
今のcapsuleのイメージから割と離れてる曲その2.
PVからも解かる通りふわふわもこもこの雲に、こしじまとしこのふわっとしたワンピース。
中田ヤスタカ、PVでは完全に浮いています。
浮いていると言えば曲を聴いてヤスタカの「これ、完全に空飛んでるわwww」と感じた事でタイトルの「グライダー」が決まったとか。
白い雲に草原を思わせる緑色の風船に囲まれて、女の子の気持ちを歌詞に乗せてストレートにこしじまとしこが歌う。
曲調も当然、capsuleの尖ったスタイリッシュな感ではなくて可愛いく、ポップだ。
作詞がcapsuleでは珍しくこしじまとしこが書いているのも理由か。
作詞・作曲共に全て中田ヤスタカでした。
この辺りの試行錯誤感がcapsule初期の魅力である。
東京喫茶
capsuleのイメージからすげー離れている曲その3。
1stアルバムに収録されているだけあってフレッシュなヤスタカととしこに合う事が出来るのだ。
capsuleのアルバムはRemixも含めて名曲揃いだけど好きなアルバムを挙げるとすればベスト3には絶対入れる。
1stアルバムは今のcapsuleでは絶対想像できない「さくら」と言う曲が入っていたり改めて聞くと一周回って楽しい。
何気にこしじまとしこのエフェクトの掛かっていない生声が効けるレアな曲、と言うかアルバムだったりする。
東京で生活する女の子の歌で東京「喫茶」の曲名の通り、ちょっとジャズっぽい。
capsuleでジャズっぽい曲とかJUMPER出し始めた辺りでは想像できなくなっているけど、そのギャップと言うか「最初はこんな感じの曲出してたんだなぁ」と思うと感慨深い。
アルバムのタイトルが「ハイカラ・ガール」である事からもcapsuleの方向性が定まる前の貴重な曲である。
公式ではないと思うけどこの動画が曲の雰囲気に合っていて良い。
wikiに東京喫茶の動画の事が掲載されていたのでこちらも半公式動画か?
進化しつづけるcapsule
00年代初期~中盤にかけて特にcapsuleの曲調がアルバム毎に劇的に変わるのは先の説明の通りだ。
だからその辺りのCDを「大人借り」してまとめて聞くとすげー楽しい。
アルバムが出る度にどんな曲がワクワクするのは、1曲毎にDLしたり有線で受動的に聞くのとは違う高揚感がある。
新曲を楽しみにするのと同時に、少し時間があれば過去の変遷を辿ってみると新たな発見があったり、曲同士のつながりがあったりより深くcapsuleを楽しむ事が出来る。
あと季節柄、「会社が~」とか「明日の仕事が~」とかなったらとりあえずcapsule聞いとけば何とかなる。
世の中の大抵の事は直面した時、ノリと勢いとテンションでどうにかなるのだ。
それでは、また。
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