少し古いデータですが、日本の有給休暇の消化率は約50%とのデータがあります。
一方で、諸外国は100%~70%と、高水準といって差し支えのない消化率を誇っています。
単純に目標数値の達成率は100~70%であれば、叱られることは少ないかもしれませんが、50%だったら、だいたい叱られるのではないでしょうか。
2019年4月1日から年5日の有給休暇の取得が義務付けられる日本。しかし、今回の調査でも日本人の有給休暇の取得率は未だ低く、世界19ヶ国の中で3年連続最下位の50%という結果になりました。ワースト2位のオーストラリアの有休取得率は70%となっており、日本の有休取得率は世界的にみても圧倒的に低いことがわかります。また、有給休暇の取得日数においても10日と、アメリカとタイと並んで世界最下位という結果になりました。
会社や職業・職種別で、使いやさに大きな隔たりがある有給休暇ですが、本当の意味で自由に使えれば、楽しいのは間違いありません。
この記事では、そんな有給休暇を思い切って取った上で旅行をするなら、どんなメリットがあるのか、ご紹介します。
やや乱暴な考え方ですが、先に旅行の予約を入れてしまえば、その他の予定は仕事も含めて後回しにせざるを得ません。
有給休暇を取って旅行をするのは、気が引ける人もいるかもしれませんが、そんな気持ちを吹っ飛ばすほどのメリットをご紹介します。
ぜひ、有給休暇を取って旅行をするときの参考にしてください。
メリットが多い、有給休暇中の旅行
有給休暇を取って旅行をするのって、好きな日に旅行に行けるだけじゃないの? と思うかも知れませんが、そんなことはありません。
実は有給休暇を取ってする旅行は、メリットだらけ。
メリットしかない、とはいいませんが土日に旅行する事と比べると、私たち旅行者にとって、プラスになる要素がたくさんあります。
私自身、有給休暇を取って旅行にいくことが多いのですが、デメリットを感じたことがありません。
また、感染症に対する予防の面からも「分散型休暇」が推奨されています。
同じ日程で同じ場所に人の流れが集中することで、感染リスクは増大します。
そこで、日付を別々に休むことで、人の流れが集中することを防ぐのが「分散型休暇」のポイントです。
旅行に出かけるタイミングには、気を付ける必要があります。
しかし、旅行が大好きな私たちにとって永久に旅行にいかない、という選択肢はありません。
適切なタイミングで、適切な対策をした上で、旅行を満喫したいですね。
有給休暇を取って旅行をするメリットを紹介!
それでは、有給休暇を取って旅行するメリットを具体的に紹介していきます。
具体的なメリットを感じることで、実際の行動に落とし込みやすくなります。
ちなみに「実際の行動」とはただ一つ、職場に有給休暇を申請して旅に出る、それだけです。
もう1泊できるくらい安くなる
説明不要ですが、説明せずにはいられないメリットがこちら。
金額が全然違います。
特にハイシーズンと、その1週間後を比べると、値段の違いに愕然とします。
もしかしたらハイシーズンの金額で、平日の同じホテルなら2回とか泊まれるんじゃないか、くらい違います。
たとえば、東京の名門ホテル「インターコンチネンタル 東京ベイ」の2021年4月の宿泊料金がこちら。
※画像は記事公開時点の金額と予約状況です
4月ということもあり、後半はゴールデンウイーク料金になっていますが、前半の平日は比較的安く宿泊できます。
特に、前半の平日と後半の土・日曜日を比べると2万円ほど料金が違ってきています。
外せないイベントがある場合は別ですが、日程が自由に決められる旅行なら、平日に宿泊したいところ。
浮いた宿代は、次回の旅行に回しても、豪華な食事を満喫してもOKです。
いずれにしても、1~2万円ほど宿代が変わってくるのは、大きなポイントです。
また、航空券なども軒並み安くなっています。
需要と供給のバランスで、人が集中しがちな土曜日・日曜日に値段の高くなる傾向があります。そのため人がまばらな平日、とくに水曜日などの週中は狙い目です。
箱根ヶ崎が本日食べたものです。
— 箱根ヶ崎@【有給日和】ブロガー×旅好きWebライター (@pn3pn3) August 3, 2019
ご査収下さい。
#下諏訪 #プレ夏休み pic.twitter.com/EqaacjcVsO
行列で待つ必要が無いほど空いている
人によっては、こちらの方を重要視するほどの、大きなメリット。
観光客が分散する平日だからこそ、人気のお店や観光スポットにも気軽にいくことができます。
特に人気のお店の商品は、休日なら一瞬で売り切れてしまうかもしれませんが平日であれば、お昼過ぎまで残っていることも。
また、観光スポットにいくときも、スムーズに移動ができます。
特に車を使って移動していると、目的地周辺の駐車場を探すのが一苦労。
やっと見つけた、と思っても埋まっていたり、目的地から遠かったりしては、意味がありません。
有給休暇を使って平日に旅行に行けば、100%ではありませんが順番待ちでイライラする可能性を減らせます。
ギリギリに有給休暇が決まっても楽しめる
仕事によっては、ギリギリまで有給休暇が使えるかわからない、という場合もあります。
宿や航空券は、早めに予約しておくことで料金が割引になることもあるので、できるだけ前もって予約しておきたいですよね。
しかし、仕事の都合によって旅行の予定が流れてしまった上に、キャンセル料まで支払うのは辛すぎます。
そこで、おすすめしたいのがギリギリまで決まらないことを逆手に取ったプランです。
「直前割」や「前日割」などと呼ばれているこちらのサービス。
ホテルの空いている部屋に格安で泊まることができます。
どこのホテルに泊まれるのか直前までわかりませんが、平日料金からさらに安く宿泊できるのが魅力です。
特に東京・名古屋・大阪・広島・福岡などの都市部では、ホテルも数も多いので、満室になりにくいはず。
つまり、都市部に旅行にいく場合は、直前割をすることができる可能性が高まります。
どんなホテルが残っているのがは運任せですが、思いもよらぬホテルと出会うこともあります。
有給休暇を取って旅行を楽しめるのはこんな場合
有給休暇はアルバイト・パートを含めた、全ての働く人が使う事のできる権利です。
しかし、それを使った旅行は、向き不向きがあるのも事実。
それでは、どんな旅行が有給休暇を使うことに向いているのでしょうか?
具体的にご紹介していきます。
一人旅・少人数旅行
有給休暇を使った旅行の醍醐味がこちら。
とくに一人旅なら、思い立った日に出かけることも。
フットワークの良さが、有給休暇を使った旅行を楽しむための秘訣です。
また、一人旅には負けますが、少人数の旅行も楽しめます。
行きたい場所へ、平日にぶらりと出かけるのは旅の醍醐です。
特に一人旅はどこへ行くにも決めるのは自分。
現地での時間の使い方も、自分だけで決められます。
複数人でワイワイ出かけるのも楽しめますが、一人でゆっくりと時間を過ごすのも楽しいものです。
飛行機を使った旅行
平日の休みを最大限生かした旅行がこちら。
先ほどご紹介した、航空券が平日は安くなるメリットを狙います。
しかし、有給休暇が働く人の権利とはいっても、あまり長期の連休は取りづらいですよね。
そこで、出発日か到着日のどちらか一方だけでも平日を狙います。
そうすることで、行きか帰りの航空券を安く買う事ができます。
往復は難しくても、どちか一方を平日にするだけで、旅行全体の料金を下げることができます。
長期間開催されるイベント
フェスやイベントなど、人気のイベントの多くが休日に開催されます。
また、そのイベントに人が集中するため、周辺のホテルの値段も高くなる傾向があります。
開催日が固定されているイベントは、曜日をずらして旅に行くメリットが薄いので、あまりオススメできません。
イベント自体に参加する場合は直前割ではなく、最初から90日割などの、長期の割引を狙った方が間違いがありません。
しかし、それもイベントの開催期間が長い場合は別です。
たとえば「瀬戸内国際芸術祭」は、3年に1度のイベントですが、その開催期間は約半年間。
それだけの期間があれば、十分平日旅行を狙っていくことができます。
また、イベントの種類によっては金・土・日と開催されていることもあります。
そのため、予定の組み方次第で、平日を絡めて安く楽しむことも十分可能です。
まとめ
- 有給休暇を使って旅行をすることで、平日に安く宿泊できる
- 観光地が混雑しにくいので、ストレス無く、観光できる
- 一人旅や少人数での旅行に、有給休暇を使った旅行はおすすめ
こちらの記事をまとめると、以上の3点になります。
有給休暇を使って旅行、というと罪悪感があるかもしれません。
しかし、本来の有給休暇は、どんな目的に使っても自由です。
積極的に有給休暇の申請をだして、どんどん旅行にでかけましょう。
仕事で必要な段取りさえつけておけば、誰からも文句をいわれる筋合いはありません。
ぜひ、有給休暇を絡めた休日で、ストレスのない旅行を楽しんできてください。
そもそも旅行に出かける休みが取れない、という人は
アルバイトでもパートでも派遣社員でも、働いている人には有給休暇を取る権利があります。
休日に有給を加えて旅行にいったり、自分の好きなことに時間をつかうことは、生きていく上で大切なことです。
有給は雇用形態に関わらず、与えらえています。
しかし、周囲の空気や上司に気を使って、有給が使えないのはツライですよね。
- どうすれば、有給を取りやすくなるのか?
- そもそも有給を使うのに理由はいるのか?
- 有給を申請したら、日付を変えろって言われた。
有給休暇は労働者の権利! 権利を侵害する上司や会社は訴えてやる!
と、勢いよく言っても、同僚から「面倒くさいやつ」と思われるのも考えもの。
権利は権利として主張することが必要ですが、過度な主張をして職場で浮いてしまうのも避けたいところ。
周囲から浮かず、それでいて仕事もこなしつつ、有給を取る。
そんな方法をまとめた記事もあります。
有給を取りたいけど、言い出しにくい……。
そんな時に、ぜひ読んでみて下さい。
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